今回の実習登山は安全面で懸念があった。それは9月4日に近畿地方へ上陸した巨大な台風21号である。その被害は甚大で、あちこちの登山道が通行できなくなった。そこで、16日にスタッフ全員で下見登山をする。横高山山頂まで調査したが、多人数での登山は安全面で問題があるとの判断で、途中までの往復コ−スに変更。そして、もうひとつ感動を得るために、一等三角点の大比叡(848m)山頂を踏むことに決めた。
当初の予定日から1週間延期した23日。9:00にケーブル八瀬駅前へ集合する。ケーブル比叡駅へ到着後、校長の挨拶のあと吉村講師によるコ−ス案内と読図の実習ポイントに関する説明があった。参加者は44名+スタッフ15名の総勢59名が6班に分かれ、9:42に出発した。本日は快適な登山日和だ。
まずは、トラバ−ス道を確認してポイントを先読み。ロ−プウェイの下をくぐる。旧スキ−場のT字路で、コース変更した東南に進み大比叡へ向かう。電波塔下の広い舗装道路を進むと、北と南に眺望が開けた比叡山山頂駐車場である。北の横高山と水井山の山座同定。南西に京都タワーとその先に大阪のアベノハルカスが望める。そこから大比叡はすぐで、一等三角点標石にタッチして感激。
つつじヶ丘展望広場でトレイルコースに戻ったが、昼を過ぎたため短時間の昼食タイムにする。食事後は整置と横高山・水井山・瓢箪崩山の山座同定を行う。
先の行程はまだまだ長い。次に地図を見ながら先読みで目指すのは記念碑と県境越え。ドライブウェイを横切る橋を渡って西塔地区に入る。石段を下り浄土院へ。釈迦堂の横から台風で倒れた大木の横を進む。右手の建物(居士林研修道場)の屋根が大きく壊れている。ドライブウェイの下のトンネルを潜るとすぐ階段になるが、途中で二匹のヒルを発見した。
ドライブウェイに沿って造られた丸太の階段道を北上すると、峰道レストランの駐車場広場である。ここでトイレ休憩を取る(13:50)。予定していた峰辻を往復すると時間が遅くなるため、玉体杉(4cm=1km)で折り返すことにする。14:24に到着し各班ごとに記念写真を撮った。参加者それぞれで瓢箪崩山など西の山を同定する。
復路は地図を活用し、分岐を見定めて迷うことなく16:20にケーブル比叡駅へ到着した。ストレッチ体操と第5コースの案内をしたのち解散する。(T.H) |