京都マラソン開催日と重なり、JRバス運休のため一週間遅らせての実習登山は、曇天の栂ノ尾バス停に参加者23名とスタッフ8名が集まりました。9時30分、尾松校長の挨拶のあとすぐに出発。周山街道を右側一列歩行し、槙ノ尾バス停からは右への坂道を下っていきます。モミジの新緑・紅葉で彩られる木々も落葉の時期は殺風景ですが、清滝川の清々しいせせらぎは変わらずに流れています。 清滝発電所の取水堰堤を越えた清滝橋の広場で、尾松校長によるストレッチ体操と実習内容の説明。続いて、吉村スタッフからコース説明を受けました。前回の実習では尾根道が長かったが、今回は沢道が主体。川の流れに沿ったルートであり、両岸の切り立ちや流れの方向を確かめること。橋は地図に明記されており、右岸と左岸へと8回渡ることなどがその内容でした。竹内顧問からは、「アクシデントに備えて」の室内学習の復習と、実際の行動で実践する習慣が大切であることが説明され、休憩場所での崖からの落下物危険を予想する必要を学び気を引き締めました。錦雲渓を楽しみながらも、地形の特徴を観て場所を特定する作業を繰り返し、橋・川のカーブ・崖・水路・川の流れ・発電所の位置と地図表記の双方を確認して、清滝に到着しました。 ケーブル清滝川駅跡地に上がってみると、いつしか青空が広がっており、暖かい陽射しを浴びての昼食。新調した京都一周トレイル広報用の横断幕を披露したあと、竹内顧問による搬送法の実技指導に入りました。1. 上下逆向きにした空ザックで背負う、2. 雨具上衣と空ザックの組み合わせで背負う、3. 雨具上下で作ったハーネスと空ザックを固定して背負うの3通りの方法のコツを学びました。自分たちで実際に挑戦してみる段になると、けっこう夢中になってしまいます。その結果、人の身体を人力で運ぶことの大変さを体感できたことで、有意義な実習となりました。その後、昨年9月の台風18号の傷跡が残る金鈴峡を下り、落合では書物岩と保津峡の絶景を味わってから、六丁峠への坂道で汗をかきました。鳥居本から亀山公園を経て中之島公園に到着。最終回にあたる3月実習登山の集合場所、中之島橋前にて、皆さん充実感ある笑顔での解散となりました。(T.Y) |