深まる秋の好日。出町柳駅には観光客やハイカーたちが押し寄せており、2両編成の電車が次々と満員の人を乗せて出て行きます。山岳連盟旗のもとで点呼チェックを受けた私たちも、ホームへと列をなす人波に合流。9時15分発の車両が、モミジのトンネルに染まりながら二ノ瀬駅に到着したところで、参加者23名とスタッフ6名が再び集合しました。
そのまま二ノ瀬町内を抜けて守谷・富士神社へと移動。尾松校長から、ストレッチ体操につづいて、本日の行程と読図を中心とした実習内容の説明がされました。道標や勘に頼らず、地図とコンパスで現在地を特定。分岐ではルートを選択して進み、5つの班が交替しながら氷室までトップの役割を遂行していくものです。夜泣峠手前では、高松市登山学校OB会28名、向山までには2つの9名のグループが私たちを越していくなど、紅葉真っ盛りの京都北山を楽しむ人が多くありました。向山山頂からの下りの尾根道はことに色づいており、陽が差したときの黄色の明るさはたいへん気分がよいものです。
盗人谷の倒木や丸太橋を越えていくトレイルは、コース整備が大変でしょうが変化に富んでいます。直線的な登りの繰り返しで高度を稼いで達した小峠には、吸い込まれそうなほどの美林の眺めが待っていました。スタートしてからこの間、先頭を任された班の真剣かつ慎重な地図読みがつづき、正確なルート選択がなされたことから、読図実習の成果をあげることができたようです。
氷室神社前での休憩時には、畑仕事中の地元の方からたくさんのキウイを差し入れしていただきました。ありがたく頂戴しました。長坂道の長い下りで足が疲れましたが、年内最後の実習登山。秋色を堪能して無事に終えることができました。(T.Y) |