今回は、もっとも基本的な技術のひとつといえる読図がテーマです。室内学習で下準備を行ない、確認すべき要素と地点を共有しての実践です。
京都側と大津側からケーブル比叡駅に集合し、実施にあたってのポイントと注意を伝えて出発しました。道の分岐と接続状況、斜面の傾斜と等高線の描かれ方などを参加者全員が目で確認して進みます。ガスに覆われていたため、山座同定はできませんでしたが、地図記号と実物で人工物のありかと位置関係などを学びました。現在地の確認で、使える人工物はできるだけ使うことが有用との指摘もありました。道の両側には秋の花がいろいろ咲いています。玉体杉で昼食。残念ながら、小雨とガスで眺望はききませんでした。
午後は、いよいよ地形を主に確認して歩きます。急斜面を70m登って横高山へ。ここで主尾根と支尾根の派生が地形図にどう描かれているか、コースを選ぶのに何が必要かなどをチェックしました。地図と磁石をどのように持てば扱い易いかなどもみんなでやってみます。ピーク・コル(鞍部)・尾根の形状と方向など、確認すべき要素が多いことも体験しました。
トレイルコースの最高峰(三角点)、水井山で記念撮影をして主稜線を北へ。仰木峠から、山腹の道・尾根筋の道・谷筋の道を歩いて戸寺へ下山し、花尻橋まで行って解散しました。
参加者からは、道のちょっとしたカーブが描かれていることに驚きの声が上がり、地図を読むことで現地の情報がかなりイメージできることに興味を持たれたようです。「地図はおもしろい」との反応に、担当としてよかったと感じています。内容が盛りだくさんだったため、帰着が予定より大幅に遅れたことをお詫びいたします。(Y.T) |